Google口コミの削除依頼が通らない8つの理由と、再審査請求で覆すための手順【2026年版】
「審査完了 - ポリシー違反なし」と表示されて削除されなかった——その原因は報告の書き方にあることが大半です。ステータスの読み方、通らない8つの理由、クチコミ管理ツールからの再審査請求で書くべき3要素、2025年施行の情報流通プラットフォーム対処法で変わった点まで解説します。
お客様の声・口コミ活用の専門家チーム
✓この記事の要点
- 却下の通知は「これ以上できない」という意味ではない。再審査請求が正式に用意されている
- 再審査請求は「クチコミ管理ツール」からのみ可能で、一度に最大10件まで送れる
- 通らない最大の理由は、違反類型の選択ミスと証拠を書いていないことの2つ
- 再審査では「どの記載が/どのポリシーのどの条項に/それを裏づける事実は何か」の3点を書く
- 2025年4月施行の情報流通プラットフォーム対処法で、Googleには判断結果を申出者に通知する義務が生じた
Googleビジネスプロフィールから口コミを報告したのに、数日後に届いたのは「ポリシー違反は見つかりませんでした」という通知だった——削除依頼で最も多いつまずきがこれです。
ここで多くの事業者が「Googleは何もしてくれない」と諦めます。しかし実務上、却下の原因は報告の内容そのものにあることが大半です。そして却下されたあとにも、再審査請求という正式な手段が残っています。
この記事では、削除依頼が通らない具体的な理由と、却下を覆すための手順を解説します。削除依頼そのものの全体像はGoogle口コミの削除依頼方法にまとめてありますので、まだ1回目の報告をしていない方はそちらを先にお読みください。
1. まず報告のステータスを確認する
却下されたと思っていても、実際には審査がまだ終わっていないことがあります。現在の状態は、Googleのクチコミ管理ツールから確認できます。
表示されるステータスは3種類です。
| ステータス | 意味 | 次にやること | |---|---|---| | 判定待ち | 報告は届いたが、まだ審査されていない | 待つ。重ねて報告しない | | 審査完了 - ポリシー違反なし | 審査され、削除対象と判断されなかった | 再審査請求ができる | | エスカレーション済み | 再審査請求が上位の審査に回った | メールでの連絡を待つ |
重要なのは、「審査完了 - ポリシー違反なし」は終点ではないということです。このステータスになった口コミに対してだけ、再審査請求のボタンが出ます。
逆に「判定待ち」の段階で追加の報告を送るのは避けてください。同じ口コミに対する報告が複数積み上がると、組織的な報告とみなされて審査がかえって慎重になります。
2. 削除依頼が通らない8つの理由
却下の理由はGoogleから個別に説明されません。実務で繰り返し見られるパターンを、原因別に整理します。
理由①:そもそも削除対象ではない低評価だった
最も多いのがこれです。「接客が遅い」「味が好みでない」「価格が高い」といった主観的な感想は、体験に基づく限りポリシー違反になりません。事業者から見て事実誤認に思えても、Googleは投稿者の体験の主観的評価として扱います。
この場合、何度報告しても通りません。返信で事実関係を示すほうが効果的です。
理由②:違反類型の選択を間違えた
報告時に選ぶ違反類型が実態と合っていないと、審査担当者は「選ばれた類型について」判断します。
たとえば「来店していない人が書いた星1」を「不適切なコンテンツ」として報告すると、わいせつ・差別的表現があるかどうかだけが見られ、当然「違反なし」になります。正しくは「虚偽のエンゲージメント」です。
| 実態 | 選ぶべき類型 | 間違いやすい選択 | |---|---|---| | 来店実績がない投稿 | 虚偽のエンゲージメント | 不適切なコンテンツ | | 他店・他人を装った投稿 | なりすまし | スパム | | スタッフの本名・SNSの記載 | 個人情報 | 誹謗中傷 | | 同一文面の連投 | スパム | 虚偽のエンゲージメント | | 店舗と無関係な政治的主張 | 無関係なコンテンツ | 不適切なコンテンツ |
理由③:証拠になる事実を何も書いていない
フォームの選択肢を選んで送信するだけでは、「虚偽である」と判断する材料がありません。「来店していない」は事業者の主張であって、それ自体は証拠ではないからです。
再審査請求では自由記述欄があります。ここに確認できる事実を書けるかどうかが分かれ目になります。
理由④:感情的な説明になっている
「営業妨害です」「明らかに悪意があります」「非常に困っています」といった記述は、審査の判断材料になりません。審査で見られるのは、ポリシーのどの条項に当てはまるかという一点です。
理由⑤:複数の違反理由を並べた
「虚偽であり、かつ誹謗中傷であり、かつ競合による投稿」のように理由を並べると、どれも立証が薄い状態になります。最も立証しやすい1点に絞る方が通りやすくなります。
理由⑥:複数のアカウントや従業員から報告した
スタッフに頼んで一斉に報告してもらう、という対処は逆効果です。Googleは組織的な報告操作を警戒しており、審査が保守的になります。報告は事業者アカウントから1回です。
理由⑦:投稿から時間が経ちすぎている
古い投稿でも報告自体はできますが、来店記録の照合が難しくなるため立証の難易度が上がります。悪質な投稿は気づいた時点で動くのが原則です。
理由⑧:口コミではなく「評価のみ」だった
コメントのない星だけの投稿は、それ自体がポリシー違反ではありません。詳しくはコメントなしの星1は削除できるかで解説しています。
通らない理由が①か⑧だった方へ
理由①(主観的な低評価)と理由⑧(星のみ)に当てはまる場合、報告を続けても結果は変わりません。この記事の残りを読むより、今日できる2つに時間を使ったほうが早く効きます。
- 返信を出す — 削除審査には時間がかかりますが、返信は投稿すればすぐ表示されます。見込み客が見ているのは低評価そのものより店側の返事です。口コミ返信文ジェネレーターなら登録不要・無料で文面が作れます
- 母数を増やす — 星1が1件でも、星5が30件あれば平均への影響は0.1前後に収まります。集め方はGoogle口コミを増やす方法にまとめてあります
3. 再審査請求の手順
再審査請求は、クチコミ管理ツールからしか実行できません。ビジネスプロフィールの口コミ一覧から再度「報告」を押しても、それは新規の報告として扱われ、再審査にはなりません。
- クチコミ管理ツールにログインする
- 「以前に報告したクチコミのステータスを確認する」を選ぶ
- 「審査完了 - ポリシー違反なし」になっている口コミを選択する
- 再審査を請求し、自由記述欄に理由を書く
- 送信する(一度に最大10件まで)
結果はメールで通知されます。同じ口コミについて再審査請求を重ねて送らないでください。 判断が出る前に複数送ると処理が遅れます。
4. 再審査の自由記述で書くべき3要素
ここが再審査の成否を決めます。書く内容は次の3点に絞ります。
(1) どの記載が問題なのか(該当箇所の引用) 口コミ全体ではなく、問題のある一文を特定して引用します。
(2) どのポリシーのどの条項に当たるのか クチコミに関するポリシーの類型名をそのまま使います。「虚偽のエンゲージメント」「なりすまし」「個人情報」など、Googleの語彙で書くのが重要です。
(3) それを裏づける確認可能な事実 ここが最も大事です。「主張」ではなく「照合結果」を書きます。
| 主張になっている書き方 | 照合結果になっている書き方 | |---|---| | 来店していない人です | 投稿日前後1か月(6/1〜6/30)の予約台帳・POS記録に、この氏名・表示名に一致する来店記録がありません | | 事実と違います | 「2時間待たされた」とありますが、当日は完全予約制で、当該日の最大待ち時間は記録上12分です | | 元従業員だと思われます | 投稿内容に、勤務者しか知り得ない社内シフト表の記載(○○の表現)が含まれています | | 同じ人が何度も書いています | 同一文面(「○○」)が、8/3・8/5・8/9に別表示名で3件投稿されています |
なお、証拠書類そのものを再審査フォームに添付する欄は用意されていません。「どんな記録と照合して、何が一致しなかったか」を文章で具体的に書くのが現実的な対応になります。
記載例
該当箇所:「予約時間に行ったのに2時間放置された。スタッフの○○という女性の態度が最悪」
該当ポリシー:個人情報、および虚偽のエンゲージメント
理由:(1) 「○○」は当店従業員の本名であり、本人の同意なく記載されています。(2) 当店は完全予約制で、投稿日(2026年8月12日)の予約台帳および入店記録に、この投稿者の表示名・氏名に一致する来店記録が存在しません。また同日の最大待ち時間は記録上15分です。
文面のパターンはGoogle口コミの削除依頼・報告文の例文テンプレートに違反類型別でまとめています。
5. 2025年の法改正で変わったこと
2025年4月1日、情報流通プラットフォーム対処法(旧・プロバイダ責任制限法を改正・改称したもの)が施行されました。この法律により、総務大臣が指定した大規模プラットフォーム事業者には次の義務が課されています。
- 権利侵害情報の削除申出の窓口と手続を公表すること
- 申出を受けたら、一定期間内に判断結果を申出者へ通知すること(法律上は申出を受けた日から14日を超えない範囲で定められた期間内)
- 削除の判断基準を公表し、対応状況を定期的に公表すること
Google LLC はこの指定事業者に含まれています。つまり、「報告したのに何の連絡もない」という状態は、以前より起こりにくくなっています。
実務的な意味は次の2つです。
- 通知が来ないまま放置されている場合、窓口の公表情報を確認して正規の申出経路から出し直す余地がある
- 判断結果が通知されるため、却下の事実を確定させてから次の手段(法的削除請求)に進める
ただしこの法律は「削除しなければならない」と定めたものではありません。手続の透明化を義務づけたものであり、削除されるかどうかの判断基準自体はGoogleのポリシーと法的評価に委ねられています。期待しすぎないことが大切です。
6. 再審査も通らなかった場合の3つの選択肢
選択肢①:法的削除請求に切り替える
ポリシー違反としては認められなくても、その投稿が名誉毀損・信用毀損などの権利侵害にあたるなら、法的削除リクエストという別ルートがあります。判断枠組みがポリシーから日本法に変わるため、結論が変わることがあります。
手順と費用はGoogle口コミ削除の費用相場と弁護士の選び方で解説しています。
選択肢②:投稿者本人に訂正を依頼できるか検討する
事実誤認が原因の低評価で、投稿者が特定できている顧客の場合、訂正のお願いという選択肢があります。ただし削除の対価を渡す行為はGoogleのポリシー違反にあたり得るため、やり方を誤ると事態が悪化します。境界線は自分が書いたGoogle口コミを削除・修正する方法で整理しています。
選択肢③:削除を諦めて「見え方」を変える
現実的にはこれが最も効果が出ます。削除できない低評価が1件あるとき、見込み客の印象を決めるのは次の2つです。
- その低評価に店側の返信がついているか
- 前後に新しい口コミが並んでいるか
返信の書き方はネガティブな口コミへの返信例文集、低評価を減らす仕組みづくりは悪い口コミを未然に防ぐ仕組みにまとめています。
そして母数を増やす導線は、削除依頼と並行して用意しておくべきものです。こえポストを使えば、来店後の顧客にQRコードやLINEで口コミ依頼を送り、集まった声を自社サイトにも自動掲載できます。Googleの評価が1件の低評価に揺さぶられる状態そのものを変えるのが、削除より確実な対策です。
7. よくある質問
Q. 再審査請求は何回までできますか? A. 同じ口コミについて判断が出る前に重ねて送ることは推奨されていません。再審査の結果が出たあとは、ポリシー違反としての手続きは実質的に終了と考え、法的削除請求など別ルートに切り替えるのが現実的です。
Q. 再審査請求をしたことは投稿者に伝わりますか? A. ポリシー違反の報告・再審査の段階では、投稿者に通知されません。法的手続きに進んだ場合は、手続きの性質上、投稿者が知る可能性があります。
Q. 「エスカレーション済み」から結果が来ません。 A. エスカレーション後の結果はメールで通知されます。ビジネスプロフィールに登録しているメールアドレスの受信設定と迷惑メールフォルダを確認してください。
Q. 削除されたのに、また同じ内容が投稿されました。 A. 繰り返しの投稿はスパムおよび虚偽のエンゲージメントに該当し得ます。投稿日と文面の一致を記録して報告してください。継続的な攻撃であれば、発信者情報開示を含む法的手段の検討段階です。
Q. 報告したら評価が下がりませんか? A. 報告そのものがビジネスプロフィールの評価や表示順位に影響することはありません。ただし複数アカウントからの組織的な報告は審査上の不利になり得ます。
まとめ
「ポリシー違反なし」という通知は、手続きの終わりではありません。クチコミ管理ツールからの再審査請求が正式に用意されており、そこで「どの記載が/どのポリシーに/どの記録と照合して」を具体的に書けば、結論が変わる余地があります。
一方で、主観的な低評価と星のみの投稿は、何度報告しても削除されません。この2つに当てはまる場合は、返信と新規口コミの獲得に切り替えるのが最短です。削除は手段のひとつであって、目的は「見込み客が見たときの印象を整えること」だと捉え直してください。
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