賃貸管理会社の口コミの集め方【オーナーと入居者、二方向の声を使い分ける】
賃貸管理会社はオーナーから管理を受託し、入居者に対応します。評価する立場が2つある特殊な構造での口コミ設計、管理受託を増やすオーナーの声の集め方、入居者の低評価が受託に与える影響への対処を解説します。
こえポスト編集部
お客様の声・口コミ活用の専門家チーム
✓この記事でわかること
賃貸管理会社には、他業種にない構造があります。お金を払う相手(オーナー)と、日々接する相手(入居者)が別だということです。
そして、この2者は口コミにおいて逆方向に働きます。
- オーナーの声 → 管理受託を増やす直接の武器になる
- 入居者の口コミ → Googleに書かれ、オーナーからも読まれる
入居者からの低評価が積み上がると、「この会社に任せて大丈夫か」とオーナーに不安を与えます。つまり入居者対応の評判が、管理受託の営業に直結する構造です。
この記事のTL;DR
- オーナーの声と入居者の口コミは、役割が違うので別々に設計する
- Googleに書かれるのはほぼ入居者。しかも不満のあるときだけ書かれやすい
- 満足している入居者に依頼する機会を意図的につくる(更新時・退去時)
- オーナーの声は管理受託の提案資料に載せる。Googleではなく自社サイトと資料が主戦場
1. 入居者の口コミは「不満のときだけ」書かれる
賃貸管理会社のGoogleの口コミは、放っておくと評価が低くなります。理由は単純で、わざわざ書きに来るのは不満がある人だけだからです。
- 設備が壊れたのに対応が遅い
- 退去時の原状回復費用に納得できない
- 連絡がつかない
一方、何事もなく住めている入居者は、管理会社のことを意識すらしません。良い体験を書きに来る動機がないのです。
この非対称を放置すると、実態より評価が低くなります。したがって、満足している入居者に依頼する機会を意図的に作る必要があります。
2. 入居者に依頼する3つの機会
入居手続きの完了時
鍵の引き渡しが終わり、これから新生活が始まるタイミングです。まだサービスの実体験はありませんが、契約手続きの分かりやすさについては評価できます。
「本日で手続きは完了です。何かあればいつでもご連絡ください。 もしよろしければ、お部屋探しから今日までの対応についてご感想をいただけませんか。 1分ほどで終わります」
修繕対応が完了したとき
エアコンの故障、水漏れ、給湯器の不具合。こうした困りごとが解決した直後は、感謝の気持ちが最も高い瞬間です。ここが最大の好機になります。
「修理が完了したとのご連絡をいただきました。ご不便をおかけしました。 今回の対応について、率直なご感想をお聞かせいただけませんか。 今後の対応の改善に使わせていただきます」
修繕対応は、管理会社への評価が決まる最重要の接点です。ここで満足した入居者は、書いてくれる可能性が高くなります。
契約更新時
更新の案内に、アンケートのQRコードを同封します。更新するということは、少なくとも住み続ける意思があるということです。
QRコードはQRコード作成ツールで作成できます。
3. 入居者に聞くべき質問
- お部屋をお探しのとき、当社のどこが決め手になりましたか
- 入居手続きの説明は分かりやすかったですか
- 設備の不具合などでご連絡いただいた際の対応はいかがでしたか
- 困ったときに相談しやすい体制になっていますか
- 改善してほしい点があれば率直にお書きください
5番目を必ず入れてください。不満を先に社内で受け止められれば、Googleに書かれる前に対処できます。この使い方はお客様の声を社内で活かす方法にまとめています。
質問セットはアンケート質問テンプレート作成ツールでも作成できます。
4. オーナーの声は「管理受託」の武器
一方、管理受託を増やすために必要なのはオーナーの声です。これはGoogleではなく、自社サイトと提案資料に載せます。
オーナーが管理会社を変える理由
| 不満 | 知りたいこと | |---|---| | 空室が埋まらない | 客付けの力があるか。募集条件の提案をくれるか | | 報告がない | 入居状況や修繕の報告は来るか | | 修繕費が高い | 相見積もりを取ってくれるか | | 滞納対応をしてくれない | 督促・法的対応まで動いてくれるか |
したがって集めるべきオーナーの声は、次のような内容です。
「前の管理会社では3か月空いていた部屋が、募集条件を見直してもらって1か月で決まりました。 家賃を下げるのではなく、初期費用の設定を変える提案でした」
具体的な数字と、何をしたかが入っていることが条件です。「対応が丁寧です」では受託につながりません。
オーナーへの依頼のタイミング
- 空室が埋まった直後
- 大規模修繕が完了したとき
- 年間の収支報告を提出したとき
いずれも成果が目に見える瞬間です。
事例の構成のしかたはBtoB導入事例の作り方が参考になります。
5. 掲載時の注意
入居者の声
- 物件名・部屋番号を出さない(防犯上のリスク)
- 「〇〇市の1LDKにお住まいの30代女性」程度に留める
オーナーの声
- 物件が特定されると、入居者や近隣に賃料・空室状況が知られます
- 「〇〇市・木造アパート1棟(8戸)オーナー様」程度に匿名化する
- 具体的な賃料額の掲載は、オーナーの同意があっても慎重に
掲載許諾の取り方はお客様の声の掲載許諾の取り方を参照してください。
6. 低評価への向き合い方
賃貸管理会社の低評価で圧倒的に多いのが、退去時の原状回復費用に関するものです。
これは避けがたい摩擦ですが、対応で差はつきます。
- 国土交通省の原状回復ガイドラインに沿った算定であることを説明する
- 入居時に室内の状態を写真で記録し、退去時に比較できるようにしておく
- 返信では、金額の妥当性ではなく算定の根拠と手順を説明する
返信を読んでいるのは投稿者だけではありません。これから部屋を借りようとしている人と、管理を任せようか検討しているオーナーです。感情的な反論は、その両方を失います。
返信文の作成には口コミ返信文ジェネレーターが使えます。ネガティブな口コミへの向き合い方はネガティブ口コミへの返信例文15選にまとめています。
よくある質問
Q. 入居者に口コミを頼むと、かえって不満を書かれませんか。 A. その可能性はありますが、依頼しなければ不満のある人だけが書く状態が続きます。全員に等しく依頼するほうが、結果的に評価は実態に近づきます。なお、満足している人にだけ依頼するのはGoogleのポリシー違反です(レビューゲーティング)。
Q. 仲介と管理を両方やっています。口コミは分けるべきですか。 A. Googleのビジネスプロフィールは分けられませんが、自社サイトでは「お部屋を借りた方の声」と「管理をお任せいただいているオーナー様の声」を明確に分けて掲載してください。読む人がまったく違います。
Q. オーナーがGoogleに投稿してくれません。 A. オーナーは実名での投稿を避けたがるのが普通です。Googleではなく、自社サイトへの匿名掲載と提案資料への使用について許諾を得る形にしてください。
Q. 管理戸数を増やしたいのですが、何から始めればいいですか。 A. まず入居者対応の評判を整えてください。オーナーは委託先を検討するとき、その会社のGoogleの口コミを必ず見ます。入居者からの低評価が並んでいる状態では、どんな提案資料も効きません。
まとめ
- オーナーの声と入居者の口コミは別々に設計する
- 入居者は不満のときしか書かない。修繕完了時・更新時・入居手続き完了時に依頼の機会をつくる
- オーナーの声は具体的な数字と施策が入っていて初めて受託につながる
- 原状回復の低評価には、算定の根拠と手順で応じる
依頼から掲載までを仕組みにするならこえポストが使えます。
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